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ゆだねる

 教会へ行く時、学校へ行く時も、外出の際には必ず背中にバックパックを背負う。

 先日の休み明け、借りていた本や講義資料などの重い荷物を負ってキャンパスの上り坂を歩んだ折、ふと
徳川家康の遺訓が脳裏を走った。人の一生は重荷を負て 遠き道を行くが如し・・・」と。もっとも押し潰されそうな問題を抱え、足を引きずっていた訳ではない。ただ、何がしかの心配事は、私の中にも日々ある(コリントⅡ112829参照)。おそらく人は誰でも、それぞれに何らかの重荷を負って、人生の道を歩まねばならないのだろう。

 聖書は告げる。「あなたの重荷を主にゆだねよ 主はあなたをささえてくださる。 主は従うものを支え とこしえに動揺しないよう計らってくださる」(詩編5523)と。それならば、どのようにして神さまにゆだねたらよいのだろうか。

 その関連で、カト
リック司祭で神学者のヘンリ・ナウエンが記した空中ブランコの名人の言葉が、参考になるかも知れない。それを要約すると、「サーカスの観客は空中ブランコの飛び手がスターだと思っているが、本当のスターは受け手だ。飛び手がうまく飛ぶ秘訣は、すべてを受け手にまかせること。飛び手は受け手に向かって飛ぶ時、ただただ両手を拡げて受け手がしっかり受けとめてくれると信じてジャンプするだけ。最悪なのは飛び手が受け手をつかもうとすることなのだ」と。

 ナウエンは名人のこの話を受けて言う。「恐れなくてもよい。私たちは神さまの子ども、神は死という闇に向かってジャンプするあなたを、闇の向こうでしっかり受けとめてくださる。あなたは神さまの手をつかもうとしてはいけない。ただ両手を拡げて信じること。信じて飛べばよい
」と・・・。 まさに讃美歌で歌われている通り。「主にまかせよ、汝(な)が身を、主はよろこび たすけまさん・・・」(讃美歌291)だ。

 そのように神にすべてをゆだねた時、キリストの言葉が響く。「すべて重荷を負うて苦労している者は、わたしのもとに来なさい。あなたがたを休ませてあげよう」(マタイ11
:28口語訳)と。また詩編37にはこう記される。「主に自らをゆだねよ 主はあなたの心の願いをかなえてくださる。あなたの道を主にまかせよ。信頼せよ、主は計らい あなたの正しさを光のように あなたのための裁きを 真昼の光のように輝かせてくださる」(4-6節)。もっともっと神さまに信頼して行きたい。


514日説教「世に勝つ信仰」要約:

「・・・あなたがたには世で苦難がある。しかし、勇気を出しなさい。わたしは既に世に勝っているヨハネ1615

 私たちの人生、「苦難」はあります。しかし、主イエス言われるのです。「勇気を出しなさい」と・・・それは単に「強くあれ」ということではない。この御言葉には「安心しなさい」という含みもあるのです。大丈夫です。その主が共にいてくださいます。

by aslan-simba | 2017-05-11 19:26 | Comments(0)

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