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清浄無垢の今日から

 梅雨の合間の晴天、雨に洗われた山々の緑が、色鮮やかに輝いています。青田を渡る風も爽やか・・・昨日の豪雨が、うそのように思われます。 六月最後の週・・・。

 この時期に和菓子屋さんの店頭を飾る、美味しい和菓子が、この月と同名の「水無月(みなづき)」です。このお菓子の形姿には、意味があるそうで、「小豆は悪魔払いを示し」、「三角の形は暑気を払う氷を表す」とのこと。また食べるのは水無月晦日(みなづきみそか)、つまり6月30日の「夏越の大祓(なごしのおおはらへ)」の日にです。

 京都などの神社で行われるその大祓の神事は、正月から六月までの半年間に知らずにおかした罪や穢れを祓う、「茅(ち)の輪くぐり」が行われます。それは境内に作られた大きな茅の輪の中を、「水無月の夏越の祓する人は、千歳(ちとせ)の命 延(の)ぶというなり」と唱えながら8の字を書くように三度くぐり抜け、罪の赦しを頂くのです。やった事が無いので、何とも言えませんが、何か旧約聖書の伝える「贖罪日」(レビ記23:27)という言葉を彷彿させられます。罪穢れを赦して頂き、清浄にされて、また新たに生きようという思いは、古代イスラエル人にも今の日本人にも通じるものがあるのでしょう。

 ともあれ、今年も半分が過ぎようとしています。真摯に主に祈り、赦しの福音を頂き、新たな思いをもって後半戦に立ち向かいたいものです。漢文古典の言葉が口をつきます。「筍(まこと)に日に新たに、日々に新たに、また日々新たなり」・・・高校時代に教わった漢文ですが、以前この言葉を評して、ある財界人がこう記していました。「・・・新たに今日という清浄無垢の日を迎える。今日という一日に全力を傾ける。今日一日を有意義に過す。これが私にとって、最大最良の健康法になっているのかもしれない」(土光敏夫)。

 昨日まで気になっていた問題を改めるのも今日。いつかはせねばならぬと思っている事柄も、今日から始められます。頑張りましょう。 「だから、キリストと結ばれる人はだれでも、新しく創造された者なのです。古いものは過ぎ去り、新しいものが生じた」(コリント二5:17)。



☆6月28日説教「御計画の中に」要約:
「異邦人たちはこれを喜び、主の言葉を賛美した。・・・こうして、主の言葉その地方全体に広まった。ところが、ユダヤ人は、神をあがめる貴婦人たちや町のおもだった人々を扇動して、パウロとバルナバを迫害させ、その地方から追い出した」(使徒13:48-50参照)

 アンティオキアでのパウロの宣教、そこには豊かな実りと共に大きな徒労もあった。その両面を真摯に受け止めつつ、彼は前進する。ひたすら神の救いの御計画を信じて・・・。 私たちもまた、同じその御計画の中に今、置かれている。そこで私たちは為すべきことだけを行えばよいのだ。焦る必要はない。神の大いなる御業を心底ほめたたえ、安じてここから、一週間の旅路を歩み出そうではないか。道は必ず拓かれる!
by aslan-simba | 2015-06-25 13:35 | Comments(0)

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