2007年 05月 24日
いのちの風
年金を一生懸命に貯めて祝われた鯉のぼりでしょう。それはきっと大きく、美しく、たくましく見えることでしょう。
夕焼うつくしく今日一日つつましく(山頭火)
とてもこの句のようには生きられない生々しい戦いの日々を送るおっさんです。
一日の最後に肩までお湯に浸かりじわじわーと温まるのを待つ、「一日が終わった」と感じる時間です。頭から汗がたらたらと流れ始める頃には顔も汗でいっぱい。タオルをしぼって両手で顔に当て瞑想、とまでは言わないが「あゝ気持ちいい」と幸せをかみしめる。日本人はみんなこんなことで知らずしらずにリフレッシュしているのでしょうね。
さてと、話は変わりますが今時レストランや喫茶店に入るとおしぼりをだしてくれます、寒い時期には暖かい、暑い季節には冷たいそれを。これで顔をふくときも大層気持ちいいものです。ところがこれは下品なんだってねえ、知らんかった、はずかしいことだった。
なんでや? 人前だから? だったらそのおしぼりを化粧室へもっていって使ったらOKなんだろうか。自分のハンカチだったら人前でもOKなのかい? 昨夏のハンカチ王子くんのよポンポンを顔にあてるのだったらいいのかい? 汗かき人にはそんなことでは汗を拭えないんだけど。
だれかこのおっさんに理由を教えてやってください。
それはそうと昨日久し振りに裏山でホトトギスの鳴く声を聞きました。「目には青葉山ホトトギス初がつほ」いよいよ夏ですね。
ホトトギスの鳴き声は特徴があって「テッペンカケタカ」「特許許可局」を早口に言った言葉にそっくりです。でもなかなか姿は見られません。ちょうど我が家の床の間に「一声啼破萬山曇」(一声啼いて萬山雲を破る)の一行ものが掛けてあります。この一声はホトトギスのことだそうです。それほど鋭く周りをつんざく声です。でも昨日の声は少し弱々しかったようです。これからどんどん力強くなることでしょう。 暑い暑いと汗を拭き始めるのももうすぐですね。
やっぱりねえ。理屈じゃなくマナー、文化なんでしょうね。喫茶店での楽しみがちょっと削減しましたが仕方ありません。ついでにこれも駄目なんでしょうね、暑い夏、喉がからからでのアイスコーヒー、あっという間に飲み干し、残った氷にコップの水を入れて飲む、さらに残った氷を口にほおばるなんて。
resは要りません。やめます。頑張って紳士を目指します。
こういうマナーは難しいですね。 おしぼりは昔お手拭きと言っていたのでわかりますが・・・。おしぼりなんて洒落た言葉はいつ頃から使うようになったのかしらね。勿論戦後ですけど・・・。
それはそうと夕べ八木重吉の本を読んでいて心打たれる詩を見つけました。
きれいな気持でいよう
花のような気持でいよう
報いをもとめまい
いちばんうつくしくなっていよう
空のようにきれいになれるものなら
花のようにしづかになれるものなら
価なきものとして
これも捨てよう あれも捨てよう