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仮庵祭と日本の秋祭り

 秋の長雨・・・秋霖(しゅうりん)、すすき梅雨というのでしょうか。降ったりやんだりの毎日。何とも言えぬ物憂い日々が続きます(湿度の高さのせいもあるでしょう)。同時に心底肌寒さを感じるようになりました。街行く人に、さすがに半袖姿は見かけなくなりました。つい先日まで、真夏を思わせるような太陽が輝いていたのが、うそのようです。

 ところで今朝、ヨハネ福音書の7章を読んでいたのですが、そこに登場する仮庵
祭(Sukkot)が、今年は104日~11日に祝われたことを、偶然ネットで知りました。この祭り、元来は果物やオリーブの収穫感謝祭だったのが、そこに出エジプトの際の荒野生活を想起するという歴史的意味が加わったのだそうです。なお仮庵とは、仮小屋、つまり荒野で生活したテントのことです。

「あなたたちは7日の間、仮庵に住まねばならない。イスラエルの土地に生まれた者はすべて仮庵に住まねばならない。これは、わたしがイスラエルの人々をエジプトの地から導き出したとき、彼らを仮庵に住まわせたことを、あなたたちの代々の人々が知るためである」(レビ記234243)。今もこれを記念して、祭りの期間、自分の家の中庭やベランダにテントを張って過ごすユダヤ人は多いと聞きます。何か楽しそうですね・・・。過越祭が春、五旬祭が夏の祭りなら、仮庵祭は秋祭りということでしょう。

 さて日本もいよいよ秋祭りのシーズン。「この時期、郊外を車で走ると祭りの列に出会うことがある。刈り入れ時を迎えた田の、薄緑と黄色の稲の波に山車の朱色が映えて美しい。民俗学者の折口信夫は山車を、神が降って来るものと見ている(日本美)・・・」、ある人がそんな一文を新聞に寄せていましたが、読みながら胸が高鳴りました。 ちなみに「祭り」という語の由来は「<祀る>の名詞形で、本来は神を祀ること、またはその儀式を指す」あるいは「<待つ>を語源とする表現、すなわち神仏の到来を待つこと」などと言われます。

 イスラエルの人々が、古くからの自分たちの祭りの伝統を、経験と共に語り継いできたように、私たちも日本の祭りの歴史的意義と、先人たちの営みを将来へ語り伝えたいものです。 早く雨が上がり、爽やかな秋祭り日和になりますように・・・。



1022日説教「祝福の源」要約:

「わたしはあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める、祝福の源となるように」(創世記122

 「わたしはあなたを祝福する」と主が言われる。祝福はどこまでも、神から来るのであって、人からではありません。ですから、求められているのは、どこまでも神に信頼して、神と共に歩む人間となることなのです。




by aslan-simba | 2017-10-16 17:33 | Comments(0)

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