苦難を恵みへ・・・使徒パウロの言葉

 「救いの源である神よ、あなたは使徒パウロの宣教によって、全世界に信仰を伝えて下さいました」(P.ジュネル『聖人略伝』より)。
 
 草創期のキリスト教を広く世界へと広めた最大の貢献者は使徒パウロでしょう。伝道のために彼が歩いた道程は3300km、それは北の択捉島から南の与那国島までの直線距離に匹敵します。また彼の手による書簡は新約聖書の2割を占めます。この人を外してキリスト教は語れません。

 パウロは
紀元1世紀初期、ローマ市民権を有するユダヤ教徒として小アジアに生まれ、育ちました(ちなみにパウロはローマ名、ユダヤ名はサウロ)。長じてエルサレムに留学、碩学ガマリエルの薫陶を受けました。 125日は、その彼がキリスト教へと回心した日とされます(「聖パウロ回心日」、カトリック教会、聖公会の教会暦)。その出来事を使徒言行録はこう記します。


「サウロはなおも主の弟子たちを脅迫し、殺そうと意気込んで、大祭司のところへ行き、ダマスコの諸会堂あての手紙を求めた。それは、この道に従う者を見つけ出したら、男女を問わず縛り上げ、エルサレムへ連行するためであった。ところが、サウロが旅をしてダマスコに近づいたとき、突然、天からの光が彼の周りを照らした。サウロは地に倒れ、『サウル(サウロのこと)、サウル、なぜわたしを迫害するのか』と呼びかける声を聞いた。『主よ、あなたはどなたですか』と言うと、答があった。『わたしは、あなたが迫害しているイエスである・・・』」(9:1-5参照)

 パウロは熱心な宗教的思い込みゆえに「イエスをキリスト」とする輩を神を冒涜する者とし、許しませんでした。 ダマスコへとそんな人々の迫害へ向かう途上、突如、復活の主に出会い、回心を遂げたのです。このことを契機に、彼は伝道者として立てられて行きます。

 さて、この使徒パウロの言葉からは色々学ばされます。私は特にどんな状況にあっても、信仰をもって主体的に生きる術を示されます。彼の使う「忍耐」という語、その意味は「その下に止まる」です。重荷を投げ出すのではなく、その下に止まって常に強くなれ・・・と。「堅忍不抜」でしょうか。苦難を恵みへと変えるのです。「苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生み出す」(ローマ5:3ー5参照)。まさに至言です。


122日説教「上なる御方」要約:

「あなたたちは下のものに属しているが、わたしは上のものに属している。あなたたちはこの世に属しているが、わたしはこの世に属していない」(ヨハネ福音書823

 主は天(上)に属し、私たちは地(下)に属しています。ゆえに、本来の私たちは、この地上のことだけに縛れて生きて行く他なかったのです。しかし主イエスは私たちのために天の扉を開き、私たちを永遠の命へと招いて下さったのです。

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by aslan-simba | 2017-01-19 09:21 | Comments(0)

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