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11月...

 秋日和のおだやかな日が続いています。有難いことです。本来の季節の姿が戻って来たのでしょうか。これまでの「秋」の姿は、厳しい残暑の後に一息つける短い時期、また直ぐに迎える寒い冬の前に置かれた物寂しいわずかな時間という印象でした。今年は、ゆったりと京都の秋、日本の秋が楽しめます・・・。

 やわらかな日差しの下、授業の合間に考え事をしながら散策するキャンパス風景も秋色になりました。木々の梢も黄色みを帯び、樹木の葉も色づいています。

 思えば、カレンダーは既に11月。古来、教会はこの月を、収穫の感謝と同時に、亡くなった人々を記念する月として来ました(キリスト教版のお彼岸です)。ともあれ、私たちの宗教において人の逝去は、喜ばしい作物の収穫と関連をもって理解されます。それは、いずれも長い間の成長と成熟の歩みの最後の過程だからです。

 聖書は「死後の裁き」も語ります。しかし「恐れおののく必要はない」と、ある神学者は断言します。「ベツレヘムの馬小屋で誕生し、ゴルゴダの十字架で死ぬことによって人間の罪を背負い身代わりになって救い出して下さった救い主イエスが裁き主と信じることがキリスト教の信仰だからである」(カール・バルト)と。

 さらに御国において「神は自ら人と共にいて、その神となり、彼らの目の涙をことごとくぬぐいとってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きもない・・・」(黙示録21:3-4参照)のです。神は人々の目から涙をことごとく拭って下さる。「ことごとく」、全部ということです。つまり神さまは私たちが、生前の人生の歩みにおいて流した涙のすべてを知っておられるのです。そして、その流した涙の一切がことごとく報われる・・・ここに「死後の裁き」の意義があるのでしょう。だから死後のことも、安んじて主に委ねられるのです。

 そんな風に思いが及んだ時、目の前を黄色い蝶が飛んでいるのに気づきました。蝶はあの世の使い、キリスト教文化圏では、「復活の象徴」と言われます。 「主はわたしのために すべてを成し遂げてくださいます。 主よ、あなたの慈しみが とこしえにありますように・・・」(詩138:8)。




☆11月8日説教「神の知恵」要約:
「わたしはそこにいた、主が天をその位置に備え、深淵の面に輪を描いて境界とされたとき・・・大地の基を定められたとき」(箴言8:27―29)
 「わたし」とは、「神の知恵」の事。箴言は知恵を人格化して語る。この自然界には、正にその神の知恵が働いたとしか言い得ない創造の秩序がある。新約はその「神の知恵」を、キリストとも言い換える。天地創造に関わられたその「知恵」なる主に従って歩める人生、感謝。
by aslan-simba | 2015-11-05 21:06 | Comments(0)

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