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ハロウィーンと宗教改革記念の日

 10月31日のハロウィーン、日本でも若者の間でポピュラーになってきました。元々はケルト人(ヨーロッパの先住民)の一年の終わりのお祭り。後にカトリック信仰が彼らに入り、翌日11月1日の「諸聖人の日(オール・ハローズ)」の前夜祭(イブ)として祝われるようになり、「ハローズイブ」すなわち「ハロウィーン」となったようです。但し、教会暦の正式行事にはなっていません。

 ところで、この日は宗教改革記念日にもあたります。プロテスタント発端の日です。1517年10月31日の正午頃、ドイツ北部のヴィッテンベルグ城教会に、「免罪符」に関する議論を呼び掛ける「提題」が貼られました。提起したのは司祭で大学教員のマルティン・ルター。彼も翌日の「諸聖人の日」を意識していました。実は免罪符には、聖人たちの功徳のおすそ分けの意味が込められていたのです。つまり、免罪符を買うことで聖人の遺徳に与り、罪赦され、死後の煉獄の苦しみから解放されると言われていたのです・・・。

 その時代、普通の人は・・・地獄に行くほどの大罪を犯してはいませんが、天国へ直行できるほどは功徳は積んでいないため、まずは煉獄(れんごく)へ行き、業火で魂の徹底浄化が図られねばならないとされていました。だから「免罪符を買い、煉獄の苦しみをいち早く逃れ、天国へ行こう」という訳です。これに対するルターの批判は「罪が赦されるのは自らの悔い改めと信仰以外に手はない。罪の赦しを口実に、聖人の功徳の売買という発想はおかしい」ということでした。

 彼の提題はすぐさま印刷され、人々のあいだに大きな反響を呼んでいったのです(宗教改革に15世紀の印刷術の果たした役割は絶大)。正に良い意味で、メディアの力がルターを支えたのでした。

 そういう訳で、ハロウィーンの日には、お化けカボチャやキャンディーだけではなく、ルター先生の神学的情熱も思い起こして下さい。当日ドイツでは子供たちに、ルターの顔を描いたルター・キャンディーを配る教会もあるとか。味はどうでしょうか? ともあれ、宗教改革の大切なメッセージ「人が義とされるのは信仰のみによる」(ローマ3:28・ルター訳)ことを十分に味わいつつ・・・。



☆10月26日説教「救いを見よ」要約:
「恐れてはならない。落ち着いて、今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい。・・・主があなたたちのために戦われる。あなたたちは静かにしていなさい」
(出エジプト記14:13-14参照)

 主はご自身で戦われ、私たちのために救いの御業を現されます。私たちがなすべきことは、どこまでもその主に信頼して歩み続けることなのです。その時、そこに必ず新たな道が開かれます。感謝
by aslan-simba | 2014-10-23 08:50 | Comments(0)

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