人気ブログランキング | 話題のタグを見る

お正月

今年も余すところあとわずか。ふと幼い頃、近所のおばさんたちが路上で「泣いても笑っても、もう今年も終わりね・・・」と語り合っているのを耳にし、素朴な疑問を感じたのを思い出した。「これから嬉しいお正月が来るのに、何で『泣いて』なのだろうか・・・」と。五十年ほど前の、ちょうど今頃だ。 当時、お正月が本当に楽しみだった。年の瀬は冬休みの宿題のかたわら、せっせと家の手伝いもした。「もういくつ寝るとお正月」と歌いながら。昭和三十年代の頃は、一般の家庭でも正月仕度に随分と手間ひまをかけていた。障子や襖を張り替え、小さな家の隅から隅まで雑巾がけしたものだ。父は大工道具を手にせわしなく動きまわり、母はおせちづくりに余念がなかった。  そして迎えた新年の朝、外にでてみると、そこに新鮮な世界が広がっていた・・・。 家々の門や玄関口に置かれた門松や玉飾が神々しい。見上げれば、明るい元旦の空の下、日章旗が静かにはためいている。不思議な静寂の空間に自分がいるように思えた。唯一にぎやかな歓声が響き渡るのは、街はずれの広場。そこで凧揚げや駒をまわしていた友達たちが、一緒に遊ぼうと声をかけてくる。心高ぶりワクワクしながら仲間に加わった。 美しく新しくなった町並み。そして自分たち自身も新たに成長したと信じていた。 大人になってから、そのような正月の感慨が、いつのまにか薄れていった。また、街の光景もいつしか年末年始の差がなくなってしまった。時代の流れだろう。しかし今年は、あの頃にも勝るような大きな夢と希望をもって、お正月を迎えてみたい。新たな年が、「心の底から笑える一年」となることを確信して。今日、こんな御言葉が与えられた。「見よ、新しいことをわたしは行う。今や、それは芽生えている。あなたたちはそれを悟らないのか・・・」(イザヤ書43:19)。


☆12月30日説教「喜びあふれ」要約:
「わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです」(マタイによる福音書2:2)
マタイは東方の博士たちがメシアを求め、遠路はるばる旅した物語を語る。彼らは遂にベツレヘムの馬小屋で飼い葉桶にねむるメシア(キリスト)に出会い、「喜び溢れる」(10)のである。 私たちも、彼らと同じ喜びに溢れるため、真摯に礼拝に集いたい。ただひたすらキリストにまみえることを願い、キリストの祝福を求めて、祈りを共にしよう。そのとき、大きな喜びの内にある自分に、確かに気づくはずだ。


★桃山栄光教会では元旦祈祷会を行います。
2013年1月1日(火)10:30~奨励「シメオンの賛歌」
共々に幸多き一年となるよう、祈りを共にしましょう。
どなたさまも自由にお出かけ下さい。
by aslan-simba | 2012-12-26 09:27 | Comments(0)

〒612-8006 京都市伏見区桃山町大島86-29  京阪桃山南口より徒歩8分、ほっこりした教会   天に在る牧師の愛犬たちです。

by aslan-simba